『アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した』でイギリスの印象が変わった話

こんにちは!まごさんです。

今回は『アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した』
という本についてかいていきます。


イギリスと聞いてどんなイメージを
思い浮かべますか?


私は
「先進国である程度豊かな国」
「ビッグベン」
「独立戦争」
といったイメージくらいしかありませんでした。


とはいえ他の国々に比べれば
経済的にも裕福なイメージがありました。


そしてそのイメージは
この本を読んでがらりと変わることになりました。


どのように印象が変わったのかについて
書いていこうと思います。

本の概要

まず前提ですが、この本はイギリスの本で
筆者であるジェームズ・ブラッドワースという
ジャーナリスト人の本となります。


2016年時点でイギリスでは
20人に1人が最低賃金で生活を
行っていました。


ジェームズはこの低賃金労働の実態を
探ってみようと考えます。


どうすればいいか考えた末にジェームズは
実際に低賃金労働を行うことを決めます。


そしてこの本では
実際にジェームズが体験した
・Amazonの倉庫整理
・訪問介護
・コールセンター
・ウーバー
について書いてあります。


ブログではAmazonと訪問介護について
触れていこうと思います。

Amazonの倉庫整理



日本でもトップレベルの通販サイト
であるAmazonに関する話です。


Amazonを使うと自宅に居ながらネットを使って
好きな時にショッピングをする事ができ、
家から出ることなく、商品を受け取ることができます。


もはやネットショッピングは生活の
一部と化しているといっても過言ではないでしょう。


イギリスにおいてもそれは例外ではなく
イギリスAmazonの規模は大きくなり続けています。


しかしその背景には過酷な環境で
働く労働者の姿がありました。


まず酷いのが労働時間についてです。


イギリスのAmazon倉庫整理ですが
基本となる労働時間が10.5時間でした。


日本の基本となる労働時間が
8時間であることを考えると2.5時間も長いです。


更に状況によってはこの10.5時間という
労働に加えて残業をすることもあります。


この労働時間を見ただけでも
ここでは働きたくないな……
と思いました。


次に酷いのが正社員による
非正社員の扱いです。


倉庫整理では実際に倉庫の整理を行う人と
その管理者(チームリーダー)のような人に分かれています。


基本的には非正規社員が倉庫整理の作業を担当し、
正規社員が管理者を担当するという分担になっています。


しかしこの管理者がとにかく酷い。


少し作業のミスをしただけで怒鳴り散らされたり、
数分間休憩から戻るのを遅れただけで嫌味なことを言ってきたり、
トイレに行くだけで文句を言ってきたりと
何かと嫌がらせのようなことをしてきます。


こんな状況で仕事のモチベーションを
保てるはずがありません。


しかし最低賃金で働いていて、
他に働く場所もないような人たちは
文句を言うことすらできないのです。


そして何よりも酷いのが
行動が機械によって全ての行動が
監視されていると言う点です。


倉庫整理を行う従業員は
すべての動きを追従できる
小型の端末の装着を義務付けられます。


端末から取得した行動は管理者に
自動的に報告されます。


その結果、
作業の速度が遅くなっていると端末に
「スピードアップをしてください」
「管理者の元に行ってください」
と言ったメッセージが送られてきます。


もはや職場と言うよりは牢屋ですよね。
むしろ牢屋より酷いかもしれません。


裕福な暮らしの背景には
こんなことが行われている
と思うと少しぞっとしました。

訪問介護




介護は日本においても
人が足りておらず問題になっていますが
イギリスにおける訪問介護では
少し異なる問題を抱えていました。


それは利益を求めるあまり
ちゃんとしたサービスが提供できていない
と言う点です。


具体的に言えば老人1人当たりに使う
訪問時間が非常に短いのです。


訪問介護は日常生活の
サポートをして欲しい老人が望む
サポートをして、その結果お金を受け取る
というのが普通だと思います。


しかしイギリスの会社は、利益を求めるあまり
老人1人当たりに使う時間を短くして
たくさんの家を訪問するということを
行っていました。


つまりどういうことかと言えば
入浴の手伝いをしている最中でも、
時間が来れば入浴している老人を
放置したまま次の仕事に向かう
ということが行われているのです。


家を訪問してからその家を去るまでの
時間が5分以下ということも
普通にあったそうです。


とはいえ働いている人が悪いかと言うと
そういうわけでもないのです。


働いている人も
急がなければ時間以内に仕事が終わらず
過度な残業をする羽目になるという
状態になっていました。


なのでこれはもう完全に会社の仕組みが
おかしいですよね。


通常このようなサービスは
顧客にきちんとしたサービスと提供した上で
その対価としてお金が支払われる
と言うのが自然の流れだと思います。


しかしお金を求めるあまり
サービスが提供できなくなるというのは
本末転倒です。


当然老人たちは、ちゃんとしたサービスを
受ける事ができず不満を残すことになります。


そして働く人も老人たちに申し訳ないという気持ちから
精神的に苦しくなってきます。


なのに会社は儲かるのです。


イギリスは豊かなで良い生活を送っている
イメージがありましたが、
この訪問介護の事を知ったときは
かなりイメージが変わりました。

全体を通した感想

本の全体を通して思ったのが
利益を求めるあまりに
人間が管理され過ぎている
ということです。


この本に書かれている全ての職業で
そうだったのですが、
従業員がどのくらい良い仕事ができるのか
ということが徹底的に評価され、
管理されていました。


それ自体は私は悪いことだとは
思っていません。


実際ちゃんと仕事ができる人と
全く仕事ができない人に同じ給料が
支払われると、仕事ができる人は
不満を感じます。


けどイギリスの企業でやっていることは
さすがにやり過ぎと言うか
度を越したものがあるように感じました。


働いている人も
「仕事を頑張ろう!」
と言うよりは
「低い評価をもらわないように頑張ろう……」
という気持ちで働いているように思えました。


なんというか
仕事のやりがいとか、モチベーションとかを
全部無視しているように感じたんですよね。


もっと言えば人間的ではない。
人間を数値でしか捉えていないという風に思えました。


仕事の効率を上げることは良いと思うのですが、
働いているのが人間だということを
忘れてはいけないと思うんですよ。


それを忘れてしまうと本当に
ディストピアと呼ばれるような
管理社会が訪れてしまうように思えます。


この本はイギリスについての話でしたが
日本においても当然同じことが言えると思います。


日本はイギリスほど酷い管理社会にはなっていませんが、
仕事にやりがいがなく、
やりたくもない仕事を続けているという人は
多いように思えます。


この状況は非常にまずいと思っているんですよね。


毎日死んだ目をしながら
満員電車に乗り、適当に働き、帰宅する。


こんなことを続けている人ばかりに
なってしまうと日本もどんどん
活気がなくなっていくように思えます。


すると機械のように働く人が
増えてしまい、今のイギリスで起きていることと
同じようなことが日本でも起きてしまうのでは
ないかなと思います。


そんなことが起きないように自分の仕事には
何かしらのやりがいを持ってほしいなと思います。

あとがき

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。


今回書いたのは本の内容の
ほんの一部で、他にも
ホームレスと一緒に野宿した話など
重たいエピソードが
たくさん書かれています。


ネガティブな内容ばかりなので
読んでて結構苦しい本ですが、
色々考えさせられる本なので
良ければ手に取ってみて下さい。

アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した~潜入・最低賃金労働の現場~ Kindle版